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 カラテミー賞(karatemy Awards)は空手界の健全な発展を目的に空手道関係者を表彰し、その労と成果を空手PRESSが讃えるための空手賞です。
 これまで、取材活動を行う中で大会等で表彰されている方々の裏側で人知れず活躍している多くの人々の姿に出会って来ました。そうした方々に感謝の気持ちを込めて空手PRESSよりカラテミー賞を贈ります。

 カラテミー賞のきっかけは平成22年第41回関東空手道選手権大会にて補助員協力校として参加していた前橋西高校の生徒さんが試合開始前に誰もいない廊下で何度も何度も大きな声で呼び出しの練習をしていて、話を伺ったら「出場する選手たちは一流の選手なので、呼び出しで失礼のないように練習をしています。」とのこと。この子達の空手に対する姿勢、この時の感動は今でも決して忘れません。

 それから月日は流れ、平成26年第41回全国高等学校空手道選抜大会では、選手として参加していた啓明学館高等学校空手道部の選手が残念ながら入賞を逃してしまったものの最後の閉会式まで凛とした姿で並び、入賞した選手らに栄誉を称える拍手を送り続けた姿に感動を覚えました。その時の記念写真を学校宛に贈ると選手たちから心温まる数々のお手紙を頂きました。これらは今でも私たちの大切な宝であり、取材活動の原動力になっています。

       

 空手道の大会では選手はもちろん、審判の先生や応援に来て下さる保護者の方々、そして裏方として働いてくれる補助員などのスタッフがいます。特に高体連の大会取材では光り輝く高校生補助員の姿が目に留まります。最近では部員数の減少により、空手道部の部員外にも吹奏楽部やバスケットボール部などの他の部活動をしている生徒も大会運営に協力をしてくれています。この場を借りて心より感謝を申し上げます。高体連空手道専門部では「最強の人から最高の人へ」というスローガンを掲げて空手道を通じた人づくりを目指しております。

       

 その昔、鈴木雄一という選手がいました。彼は日本代表として世界大会に出場する選手で、1987年に開催された第二回空手ワールドカップ(ハンガリー大会)に出場。
 詳細は割愛しますが、当時65kg以下級と無差別級の2つにエントリーしていた鈴木さんは無差別級の試合において相手選手のラフプレーによりアゴを負傷し、気絶してしまうアクシデントに見舞われました。ドクターストップにより後日行われる65kg以下級の試合も棄権せざるを得なくなってしまいました。相手選手のラフプレーによる無念の棄権を迫られたのですが、その試合にて「SUZUKI! JAPAN」とコールを受けると、彼は全てを承知の上でコートに向かい、「I can't fight this competition because doctor stop. Me to fight.」と主審に告げ、正々堂々と棄権のコールを受けたのでした。
 表彰式も終わり閉会宣言が行われる直前、サプライズ表彰が行われました。「This time have special prize is for SUZUKI JAPAN.」それは、鈴木さんを讃えるため急遽用意された特別賞だったのです。そのトロフィーには「For Fair Play」の文字が刻まれていたそうです。

 スポーツや競技として空手と関わる以上、勝負はつきものですが、勝ち負け以上に大切なものがあるということは私たち日本人が一番良く理解している文化ではないでしょうか。
 少しずつ失われつつある美しい日本の文化を継承していくことも私たち日本人空手家の役割ではないでしょうか。空手PRESSは、努力・勇気・敬意・感謝の心を持てる空手家を全力で応援しています。そして、最高の人々へささやかながら感謝の気持ちを込めてカラテミー賞を贈ります。



▼karatemy Awards発表

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